ひばりっこブログ

eu zén

 自分が失敗したと思ったとき,それを指摘されると大人でもなかなか受け止めることができません。子どもならなおさらです。しかし,それを受け止めないと,次につながりませんし,成長がありません。もちろん,そのときは受け入れられないけれど,頭を冷やしてから徐々に受け入れていくという人もいるかもしれません。物事によってはすぐには受け入れられず時間がかかってしまうこともあるでしょう。しかし自分にいいわけをしたりごまかしたりすると,ときにはそれを自分でも信じてしまったり,それにすがってしまいます。そうなると,もう受け止めることができなくなってしまいます。あれは状況が悪かったんだ,自分は悪くないと思ってしまうと,もう反省する余地はありませんよね。子どもたちに,そうあってほしくはないと思っています。逆にたいしたことのないことでも自分が悪かったんじゃないかと思うことで,反省して次につなげることができます。

 毎年クラスの子には言う話ですが,わたしが担任して2年目のこと。ある女の子が後ろからプリントを集めてきていました。その子が教卓まで来たとき,教卓の前の席の子が「痛い」と言いました。プリントを集めてきた子はすぐに「ごめん」と言いました。ぶつかったわけでもないけれど,自分の近くで「痛い」と言う子がいたら,自分かもしれないと思ってごめんと言えるその心がすばらしいなと思いました。よく他の人の批判ばかりしている人がいますが,まず自分に目を向けてみることが大切なのではないでしょうか。

 とにかく,次につなげるために反省が大切なのですが,反省すればそれでオールOKというわけではありません。より高みを目指すためには努力が必要です。努力の度合いや方向性はその時々によって違いますが,何もしないで良くなることはありません。まして周りが成長しているのならば,自分が成長しないことには取り残されていくことになります。人と同じ努力で同じようにできないときは,人以上(人一倍ともいう)に努力しないといけません。古いTVCMのキャッチコピーに「反省だけならサルでもできる」というのがありましたが,あれは反省だけでなく努力も惜しんではいけないという意味だったのではないでしょうか。また,実際にはサルに反省はできないので,反省ができないのはサル以下だという意味も含んでいたのかもしれません。