ひばりっこブログ

今年度の生活指導の方針

学校生活の基本を大切に~あいさつ・返事・整理整頓・掃除

 我々教職員の年度スタートは4月1日の教員会議です。毎年,その会議の冒頭に学校長から今年度の教育方針が発表されます。教育方針の中で,昨年度から大きく変わったのが年度スローガンです。「学校生活の基本を大切に指導する小学校 ~児童と教職員が共に,あいさつ・返事・整理整頓・掃除を大切にする学校~」となりました。これを受けて生活指導部では,スローガンにあるあいさつ,返事,整理整頓,掃除を含めた重点項目を掲げ,取り組みを進めて参ります。

① 一礼あいさつ

 今年度も引き続き,一礼あいさつに取り組みます。雲雀丘学園では,創立の精神である「親孝行のできる人はどんなことも立派にできます」という“孝道”を大切にして参りました。その言葉を「あいさつのできる人はどんなことも立派にできます」に置き換え,学園全体であいさつに取り組み始めてから8年目となります。その成果は,幼稚園から高等学校まで学園生活における様々な場面で見えてきたように思います。小学校では,昨年度,児童会による朝のあいさつ運動や児童が考えたあいさつのキャッチフレーズの立て看板の設置等の試みを行い,児童自らが一礼あいさつを呼びかけました。今年度は,時や場に応じた様々なあいさつが自分からできるように指導を進めて参ります。

② 時と場所に応じた言葉遣いと返事

 名前を呼ばれたらきちんと返事をする,時と場所を考えて丁寧な言葉や敬語が使えることは,日常生活の中で大切なソーシャルスキルの一つであると考えています。それらが自然な形でできるように指導を継続して参ります。実際のところ,朝会での表彰や授業中での発表の際,呼名されてもきちんと返事ができない児童がいます。授業中や教員室においても,休み時間の友達との話しぶりと全く変わらない児童もいます。そのような場面では,その都度返事や正しい言葉遣いの大切さとそのスキルを繰り返し伝えて参ります。

③ 持ち物の整理整頓と記名

 昨年度末もたくさんの落とし物が教員室前の机の上に並びました。それらの物には,名前が書かれていませんでした。記名さえあれば,落とした児童に届けることができたのです。今年度最初の週目標を「自分の全ての持ち物に名前を書こう」とし,始業式の時に鉛筆や消しゴムに至るまで全ての持ち物に,○○回生と名前をフルネームで書くよう指導をしました。また落とし物を取りに来ないのは,自分の物がなくなっていることに気づいていない児童が多くいるということです。お道具箱やロッカー,青かごの中を整理整頓し持ち物をきちんと管理しておけば,落としたりなくしたりしたものにすぐに気付くはずなのです。物を大切にすることとそのために常に整理整頓を心掛けることの指導を継続して参ります。

④ 清掃活動

 児童一人ひとりに「私達の学校を私達の手できれいにしたい」という意識が生まれ,その意識が高まり友達と協力して清掃活動に取り組めるように支援して参ります。昨年度,教科化された道徳の中に,愛校心と言われる内容の教材がどの学年にもあります。低学年では学校への愛着,中学年では学校で働く人と自分との関わり,高学年では学校の一員としての自分の役割の自覚について考えていきます。雲雀丘学園を愛し,よりよい小学校となるよう自分なりに努めることの大切さに気付けるような道徳の授業を我々教員は展開していかなければいけません。そして,自分自身が役立っていることを実感できる一つの機会として清掃活動があるのです。清掃は教育活動です。ですから,ただ単に教室のゴミを取る,きれいにするという行為としてだけではなく,心が成長する機会の一つとして捉えて指導して参ります。もちろん,清掃時間は教員も一緒に取り組み,掃除のやり方等についても具体的に指導して参ります。 

⑤ いじめを生まない学校風土づくり

 昨年10月に文部科学省が発表した「児童生徒の問題行動・不登校等生徒指導上の諸課題に関する調査」によると,小中学校,高校,特別支援学校におけるいじめの認知件数は前年度より9万1,235件増の41万4,378件で過去最多を更新しています。その内,小学校は31万7,121件(前年度23万7,256件)と増加が目立ち,特に小学校低学年が多い傾向にあると発表されました。全国的に見ると,依然として児童生徒のいじめは深刻な状況が続いています。本校においては,今年度もいじめに対し「するを許さず,されるを責めず,第三者なし」という信念のもと,未然防止と早期発見に努めて参ります。4月の学年集会ではいじめに関する指導を行い,学校生活アンケートを毎月実施していきます。また,日々の学校生活の中で,児童一人ひとりの居場所を確かなものにする活動や取り組みを教員は意識的に増やして参ります。

 以上,本年度も生活指導における取り組みについてご理解頂き,ご協力のほど何卒よろしくお願い申し上げます。