校長室の窓から

「小さな親切」

2週間前の全校朝礼で、「小さな親切」運動の話をしました。

朝礼翌日の13日が「小さな親切の日」だということを知ったからです。

随分昔のことですが、私は中学生の時、学校でただ一人「小さな親切」運動の会員でした。

妹が読んでいた雑誌に紹介されていた運動に共感し、はがきで申し込んで会員になりました。

余談ですが、少女雑誌を見て申し込んだせいか、私はずっと女性の会員として認識されていたようです。

その時の取組みの経験を紹介し、親切な行動をするには「勇気」がいること、それは挨拶をするときの「小さな勇気」とも共通することなどを話しました。

 

朝礼で、その話をしたことがきっかけかどうかはわかりませんが、その後児童の嬉しい行動の情報が続いて入ってきました。

〇電車の中で泣きじゃくっていた小さな子どもを慰め、ティッシュで涙や鼻水をぬぐってあげた6年生。(同じ車両に乗っていて、目撃された方から)

〇中学生の女子が落としたリボンを小学生が拾って届け、とても喜んでいただいたこと。(中学校の先生から)

〇雲雀丘の坂道で、3年生くらいの本校児童が、お年寄りの荷物を持ってあげたこと。(通学委員の報告から)

嬉しい情報が続いています。

学校に届く情報は、ともすればマナーに反して迷惑をかけた等が多いのですが、さわやかで気持ちの良い情報は、とても嬉しく誇らしく思います。

これ等のことは、昨日の全校朝礼でも、全校児童に紹介しました。

善行の輪が、どんどん広がってくれることを願います。

 

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挨拶運動で児童会が使っている襷は、「小さな親切」運動からいただいたものです。

 

因みに、「小さな親切」運動は、1963年の6月13日に本部が発足したことで始まりました。その年の東京大学の卒業式の式辞の中で、茅誠司総長が、「小さな親切を勇気をもってやってほしい」と言ったことがきっかけとなって、この日に茅氏はじめ8名の提案者が運動を始めました。“できる親切はみんなでしよう、それが社会の習慣となるように”、“人を信じ、人を愛し、人に尽くす”をスローガンに、今も運動は続けられています。