心まにまに

すいえい のこと

本来なら、この時期はどの学年でも水泳授業が行われ、

日焼けで顔が真っ黒の子どもがたくさん見られるはずでした。

 

3,4時間目が水泳のときは、その後のお弁当で満腹になり、

5時間目の授業はウトウト…。

低学年では、そんな光景も見られたはずです。

水泳は全身運動、体力を使いますからね。

 

 

水泳が他の学習と大きく違うところは、

教師が子どもの手を持って伏し浮きの練習をしたり、

足を持って平泳ぎの蹴りを指導したりする、

つまり、子どもとの距離がとても近いところです。

安全のためにも、常に近くにいます。

 

子どもの近くにいると「表情」がよく分かります。

 

 

水に顔をつけられない子に、

「がんばって顔をつけてみようか!」

と声をかけます。すると…

 

その子は、何度か深呼吸をする。

自分のタイミングをはかる。

思い切り息を吸う。

思い切って顔を水につける。

(つけたつもりで、鼻先が濡れるだけ、のときもある。)

とにかく、顔をあげたら大急ぎで目の周りを手でぬぐう。

口は真一文字にむすんだまま。

そのあと、「はあ~」と息をつく。

 

子どもの、ここまで真剣な表情が間近で見られる瞬間を

ほかに思いつきません。

だから、水泳の指導、とくに水が苦手な子どもへの指導が、

私はけっこう好きです。

 

でも、今は「近い」ということが「密」となり、

水泳の指導ができない。


なんともなぁ…、です。