心まにまに

言の葉をあつめよう

「学校」と「学び舎」、

意味することは同じですが、

これらを文字や声に表したとき、

異なる印象を相手に与えます。

 

「学校」は単に施設を表すだけの

無機質な言葉ですが、

「学び舎」と言い換えると、

そこに集う子どもの姿まで

想像することができます。

 

「学び舎」を卒業すれば、

それは「母校」という名に変わり、

これまた懐古的な印象を与えます。

日本語って面白いですね。

 

本校の国語科の研究テーマに、

「…豊富な語彙をもって

 伝える表現の力を育成し…」

という文言が含まれています。

その具体的な方法を

教科主任に尋ねてみました。

 

・日常の読書の中で見つけた

 初めて目にする言葉の意味を調べる。

・友だちとの会話、友だちの発表から

 初めて聞く言葉の意味を学ぶ。

・国語の単元に出てくる言葉の意味を

 学習を進める前に辞書で調べる。

・小学生が知っておくべき言葉を集めた

 本に親しむ。

・普段から辞書を引くことに慣れる。

 

新しい言葉を知ることで、

心が豊かになります。

たくさんの言葉を知ることで、

他人に自分の思いや考えを正しく、

分かりやすく伝えることができます。

冒頭の話のように、

言葉ごとのニュアンスの違いを

使い分けることもできます。

言葉に興味をもって

どんどん自分のものにしてほしい、

そう、思います。

 

ところで、

先日、お亡くなりになった

上岡龍太郎さんは、

たいへん語彙の豊富な方でした。

一つの話題を、あらゆる言葉で

分かりやすくお話をされる姿は

教師としてお手本にしたい、

そう思わせる方でしたね。