ひばりっこブログ
2020/06/10
研究目標「論理的な思考力を育てる」(1年次)
~ 自分で考え,自分なりのこたえを生み出せる力の育成 ~
この数年間で教育環境は大きく変化しています。とくに今年度は大規模な教育改革が行われました。今回の改革の大きな柱は,従来の知識教育一辺倒ではなく,子どもの「考える力」を育む教育を行っていくという部分です。科学技術の発達やグローバル化といった時代を背景とし,自ら考え,学んだ知識を活用する「思考力」「判断力」「表現力」がより重視されるようになります。「何を知っているか」という知識だけではなく,知っていることを使って「何ができるか」がより大切になってきます。つまり,活用してはじめて学習の価値が高まるのです。 子どもたちに汎用性の高い「活用力」をつけるには,まず基礎的な知識や技能を教えなければなりません。学習指導要領には,各教科の理解を深めていくのに「プログラミング的思考」を取り入れていくことが記されています。「プログラミング的思考」とは,「論理的に考えていく力」ととらえるとわかりやすいでしょう。論理とは,いわば「考え方の筋道」です。学校で学ぶすべての教科には論理があります。例えば,国語はイメージや感覚で読むのではなく論理で成り立つ言葉の学習です。算数は,計算問題を解くときには一定の手順があり,それを理解していないと答えを導き出せません。 以上のことから,各教科の中で論理的な思考を活用して学習内容をより定着させていくことを今年度の研究目標に設定しました。 また,特色のある質の高い実践として,ICT教育や英語教育の充実,総合的な学習を中心にSDGsとの関わりを意識した活動にも取り組んでいきます。休校期間中にもタブレットを活用し,子どもたちとリモートで会話したり,学習を進めたりすることができました。学校再開後も,ICT機器を有効に使い,わかりやすく,主体的・協働的であり,かつ効率的な教育の向上を目指していきます。来年度初めには全学年でのタブレット導入を想定して,ICT機器がどのような場面で活用できるかを全教員が研究してまいります。 ただ,どんな改革が行われようとも,教育の本質は「学習指導を通して,生きる力を身につける」ということに変わりありません。その目標達成のためには,教員の深い教材研究と指導技術の向上が不可欠だと考えています。そのために,研究授業などの教科部としての取り組み,日常の教材研究と指導技術向上のための個人としての取り組みから研究活動を進め、「質」を高め「技」を磨いていきたいと思います。 今後必要な力を身につけるために,子どもたちを「認めて」「ほめて」「励ます」ことを心がけた指導を行います。それが子どもの学びに向かう力を育むと考えるからです。伸びる力を持っていない子どもは絶対にいないのです。