心まにまに

割りきれない

4年生の国語の教材「ごんぎつね」は、

新美南吉の名作です。

 

物語の中で、きつねのごんは、

兵十という男にイタズラをした償いとして

毎日、栗や松茸をこっそりと届けます。

でも、それを「神様からのほどこし」と

片づけられてしまうことに、ごんは

「おれにはお礼は言わないで、

 神様にお礼を言うんじゃあ、

 おれは引き合わないなあ。」

と、割りきれない気持ちです。

物語は、哀しい結末を迎えます。

イタズラばかりしてきたごんを、

兵十は火縄銃で撃つのです。

そのときになって、

兵十は、自分にほどこしを与えていたのが

ごんだと気付きますが、もう、ごんは…。

 


「かなしい物語?」

「最後に兵十に理解してもらえて、ごんは幸せだった?」

「死んでしまって「幸せ」なんてことはあるの?」

「もし、ゴンが生きていて、兵十と分かりあえていたら、

 もっと幸せだった?」

「それって、あり得るの?」

 …

 

子どもなりに物語を解釈しようとしますが

「死」という現実があまりにも重いようで、

モヤモヤとした

割り切れない気持ちで授業が終わる…、

私が4年生を担任したときはそうでした。

 

学習に限らず、「割り切れない」ことが

どんどん多くなっていきます。

その時々で自分で考え、

自分なりに納得していくことが学習であり、

その子の成長なのでしょうね。

 

余談、

3年生は今、あまりのある

「割り切れない」わり算の学習に

取り組んでいます。