心まにまに

一歩ずつ、夢にちかづく

私は、

58回生を6年間、持ち上がりました。

 

当時は、毎年ではなく

2年ごとのクラス替えでしたから、

6年間、ずっと私が担任という子が

3人もおりました。

 

多感な小学校の6年間に

ずっと担任が変わらないって…、

いまだに申し訳ない気持ちです。

 

このうちの一人の女の子は、

小学校を卒業したあと

外部の中高校に進学しました。

そして、高校卒業の際に、

大学進学の報告を兼ねて

久しぶりに小学校を訪ねてきました。

 

高校の文化祭が楽しかったこと、

都内の大学に進学して

一人暮らしを始めること、

それなのにパスタしか作れないこと、

勉強についていけるか心配なこと…

そんな、楽しみ半分、不安半分の話を

たくさん聞きました。

 

最後に、

彼女がエントランスホールを出るときに

私に言ったのは、

 

「先生、おもいっきり

 背中をドンと叩いてください!」

 

そのひとことで、

「あ、遠くに行くんだ…」

と実感して、

とても、とても切ない気持ちになりました。

6年も持ち上がったので、

親心に似たものがあったのでしょうか。

なにかを伝えながら背中を押しましたが、

なにを言ったのかは覚えていません…。

 

 

『いのちの授業 10歳のきみへ』

先日、この本の著者、

日野原重明さんが院長をされていた

病院のホームページに、

研修医としての彼女の名前を

偶然に見つけました。

 

そういえば、彼女は小学生の頃に

日野原重明さんの本を読んでいたんだ。

私にも、その本を薦めてくれたっけ。

 

一歩ずつ、夢に近づいている様子に

嬉しくなりました。