心まにまに

メインストリート

15分休み、教員室前の廊下は、

高学年棟と低学年棟の

それぞれの方向から

子どもたちが行き交います。

 

阪急・大阪梅田駅とJR・大阪駅、

その間の横断歩道のような雰囲気です。

(言い過ぎでしょうか?)

 

低学年棟から歩いてきた

二人の1年生は、

「6ねんせいに、

 おんぶしてもらってくるの!」

と、にこにこ笑顔で通りすぎます。

 

高学年棟から歩いてきた6年生は、

「ちょっと、1年生の教室へ…」

と、さっさと歩いていきます。

 

低学年棟から来た2年生が、

「本を返しに行ってきまぁす。」

と、本を抱いて

図書館に向かって歩いていきます。

 

エントランスの入り口から

かけ足で入ってきた3年生は、

「ここでオニごっこはいけません!」

と私に叱られて退散していきます。

 

今度は中央棟の階段から

駆け下りてきた3年生が

「先生、○○さん、見なかった?」

と尋ねてきます。

○○さんは、さっき退散していった子。

「校舎の中でオニごっこはやめなさい」

その子も退散していきます。

 

エントランスから配送業者の方が

荷物を持って入ってこられます。

居合わせた4年生が、その人に

「こんにちは」

と明るい挨拶をしてくれます。

 

今度は6年生がやってきて、

「先生、最近、太りました?

と、余計なヒトコトを言ってきます。

 

パン売り場から帰ってきた2年生が、

「パンを4つも買ったょ~!」

と得意気に袋の中を見せてきます。

 

そうしていると、

最初に通って行った

二人の1年生が戻ってきて、

「あのね、6年生にね、

 私とこの子と二人一緒に

 おんぶしてもらったんだよ~!」

と、嬉しそうに報告してくれます。

 

たくさんの子どもが、

いろいろな思いを持って

教員室の前を通り過ぎていきます。