心まにまに
2023/07/11
だって、そう言ったじゃん!
『ダブル・バインド』
という言葉をご存知でしょうか?
たとえば、こんな経験はありませんか?
お母さんが
「怒らないから正直に言いなさい。」
と言ったので、正直に話したら
「何でそんなことをしたの!」
と怒られた。
先生が
「分からないなら尋ねなさい。」
と言ったので質問をしたら、
「それぐらい自分で考えなさい。」
と言われた。
お母さんが
「好きなものを買っていいよ。」
と言ったので欲しいものを言ったら、
「それはダメ、別のものにして。」
と、しりぞけられた。
このように
矛盾が隠れている二つの言葉を
ダブル・バインドと言います。
ダブル・バインドが続くと、
子どもは少しずつ
自分に自信がもてなくなります。
ひどくなれば、自分の考えを
隠すようになります。
ストレスも溜まりますね。
大人は子どもに対して、
安易にダブル・バインドを
強いることがあるので、
気を付けないといけません。
さて、夏休みが間近になりました。
「○○ちゃん、アイスクリーム、食べる?」
「やったぁ~、食べる!」
「…ただし、宿題が終わってから。」
これも、ダブル・バインドです。
アイスクリームのために
宿題を頑張ろうとする子もいますが、
たいていは、
「なんだよ、もう…!」
となるでしょう。
そういう場合は、
「アイスクリームがあるんだけど、
宿題をする前に食べる?
宿題が終わってから食べる?」
と投げかけると、どちらにしても
アイスクリームという
楽しみがありますから、
宿題に対してイヤな気持ちは
湧きにくくなります。
これは良い意味のダブル・バインド。
ほんの少し、お子さまへの
投げかけ方を変えるだけで、
楽しい夏休みが過ごせますよ。