心まにまに

だって、そう言ったじゃん!

『ダブル・バインド』

という言葉をご存知でしょうか?

たとえば、こんな経験はありませんか?

 

お母さんが

「怒らないから正直に言いなさい。」

と言ったので、正直に話したら

「何でそんなことをしたの!」

と怒られた。

 

先生が

「分からないなら尋ねなさい。」

と言ったので質問をしたら、

「それぐらい自分で考えなさい。」

と言われた。

 

お母さんが

「好きなものを買っていいよ。」

と言ったので欲しいものを言ったら、

「それはダメ、別のものにして。」

と、しりぞけられた。

 

このように

矛盾が隠れている二つの言葉を

ダブル・バインドと言います。

 

ダブル・バインドが続くと、

子どもは少しずつ

自分に自信がもてなくなります。

ひどくなれば、自分の考えを

隠すようになります。

ストレスも溜まりますね。

 

大人は子どもに対して、

安易にダブル・バインドを

強いることがあるので、

気を付けないといけません。

 

さて、夏休みが間近になりました。

「○○ちゃん、アイスクリーム、食べる?」

「やったぁ~、食べる!」

「…ただし、宿題が終わってから。」

これも、ダブル・バインドです。

 

アイスクリームのために

宿題を頑張ろうとする子もいますが、

たいていは、

「なんだよ、もう…!」

となるでしょう。

 

そういう場合は、

「アイスクリームがあるんだけど、

 宿題をする前に食べる?

 宿題が終わってから食べる?」

と投げかけると、どちらにしても

アイスクリームという

楽しみありますから、

宿題に対してイヤな気持ちは

湧きにくくなります。

これは良い意味のダブル・バインド。

 

ほんの少し、お子さまへの

投げかけ方を変えるだけで、

楽しい夏休みが過ごせますよ。