ひばりっこブログ

6年生の担任って・・・。

 雲雀丘学園小学校に勤めて22年目になるが,まだ一度も低学年の担任をしたことがない。時々,子どもたちに,
「先生は,低学年の担任の方が向いていると思うんやけど。」
と聞くのだが,子どもたち曰く,
「先生が担任したら泣く子だらけになるわ。」「本気で言ってるの?」
などと言われる。本人は「できる」と思っているのだが・・・。
 今年の67回生が,数えて7回目の6年生の担任である。はじめて担任した子どもたちは50回生(当時は3クラス,1クラス42人)で,もうすぐ30歳になる年齢だ。先日,そんな彼らから,
「先生,今度学校に行っていいですか。そして一緒に飲みましょう。」
という電話をもらった。こんなに嬉しいことはない。昔話に花が咲く。私が忘れていることもあれば,子どもたちが忘れていることもある。本当に6年生の担任をしていてよかったと思える瞬間だ。
 6年生担任と聞くと,受験があって大変,成長と共に人間関係が複雑になり大変,というようなイメージがあるようだ。私もはじめて担任した年は,意図しないダイエット効果につながった。保護者や同僚にも,
「大変ですねえ。6年生担任って。」
と言われることがある。しかし,私はそれほど感じていない。しいて言うならば,6年生の学年主任は大変である。声を上げて言いたい。(笑)
  6年生の行事には,つねに「小学校最後の・・・」がつく。そのために,いつも以上に子どもたちにも,教師にも自ずと力が入る。今年も運動会の演技「歩む」では,チームワークを発揮し,臨海学舎では,一人一人が記録を伸ばそうと一生懸命に取り組む姿があった。心から彼らの頑張りに拍手し,今年も6年生の担任でよかったと感じた。
 次は,小学校最後の総合発表会である。今年の6星は,1星と一緒に,「Gift」というタイトルで,文字通り,観ている方に子どもたちから「Gift」を届けようと思う。
 そして何と言っても卒業式。威風堂々の演奏で入場し,名前が呼ばれ大きな声で「はい。」という立派な返事。卒業証書をもらう凛々しい顔。どの場面を切り取っても,
「6年生の担任をしていてよかったな。」と思える瞬間である。そして,「また6星のみんなで会いたいな。67回生で会いたいな。」
と,子どもたち同士で,思い合える集団になってほしい。常々それを目指しながら指導にあたっている。
 そんな集団を目指すために,7回とも,「厳しさの中に優しさを持って指導すること」を心に留めて,日々,子どもたちと向き合ってきた。
 今年も卒業式を前に,聞いてみよう。「先生,低学年の担任の方が向いていると思うんやけど。」に対して,こんな返事が返ってくるように頑張ろうと思う。
「先生は,高学年に必要やわ。」
「先生,厳しいけど,優しいところもあるから低学年向いているかも。」
67回生や6星の保護者のみなさんにも聞いてみようかな。