校長室の窓から

『実を結ぶ』に思う

    2ヶ月前の3月中旬は,蕾が膨らむ木々に春を迎える嬉しさを感じていましたが,すでに,初夏の様相を呈してきました。校門を入って,右側には桜の木,左側には梅の木があり,その両方に実がなっているのを見つけました。
 『実を結ぶ』という言葉には,樹木の花が咲いた後に実がなる意味と,努力や苦労を重ねて成果があらわれるという意味があります。
 樹木は,子孫を残すために厳しい寒さに耐え,根を張り栄養を取り込みながら厳しい環境に打ち勝っているのです。ですから,1年に一度,実を結ばないと存続の危機が訪れることになります。
 人が生きていく中で,努力が報われないときもたびたびあります。子ども達の生活でも同じように『実を結』ばない時もあります。 しかし,チャンスが1年に一度きりしかない存続の危機ではありません。また,繰り返し努力を続けたらいいのです。子ども達の将来は大きく広がっていて,何回も何回もチャンスはあるのですから。『やればできる』の自己効力感は,そんな気持ちで育んでほしいと思っています。写真の実を観て思ったことを綴ってみました。