心まにまに

ヤモリのおはか

昨日の15分休みのこと。

もう3時間目が始まろうとしているのに、

2年生数人がベル広場でなにやら相談…というよりも、

「こっちだよ!」

「いや、ちがうって!」

「じゃあ、どうすんのよ!?」

と賑やかに主張しあっています。

 

「どうしたの? 授業がはじまるよ。」

と声をかけると、

「教室で飼っていたヤモリが死んじゃったから、おはかを作るの。」

なるほど、ヤモリのお墓をどこにしようか、

みんなで考えていたのですね。

余計な口出しはせずに、どうするのか見守りました。

 

そして、最終的に彼らが選んだお墓の場所は、ココ。

 

雲梯(うんてい)の真下。

雲梯をする子どもが力尽きて、よく落ちるところ。

子どもたちに、よく踏んづけられるところ。

なぜ、わざわざココに…。

 

「そこは、みんながいちばん踏みつける場所だけど…」

とアドバイスすると、みんな、こんな顔。

何かに気づいた顔が、かわいい。

 

「どうする、どうする?」

と、再び相談が始まり、

結局、壁際の落ち着いた場所を選んでいました。

 

 

その後、男の子がスコップで土を掘り始め

一件落着かと思っていたら、

ヤモリを持っていた女の子がさけびました。

 

「ヤモリの手が動いた!」

 

「え、ほんと!?」

みんな、おどろいてヤモリをのぞき込みます。

 

「まだ生きているんなら、埋めちゃダメだよ!」

と言うと、

「いや、動いたように感じただけかも…。」

と、女の子。

すると、男の子がヤモリを指でつついてから言いました。

 

「先生、だいじょうぶ、ちゃんと死んでます!」

 

…だいじょうぶ、死んでます、って(苦笑)。

 

なにごとにも一生懸命で、

でも、とんちんかんなところがある2年生、

にくめないですね。

 

その後、無事にヤモリは埋葬されました。