心まにまに

赤いほっぺた

およそ20年前のこと、

学校のベル広場に『鳥小屋』がありました。

 

幅3m、奥行き1.5m、高さ2mほどの立派な鳥小屋で、

そこでは数羽のセキセイインコと

2羽のオカメインコを飼っていました。

オカメインコは、2羽ともグレーの羽色。

1羽は近寄ると逃げるのですが、

もう1羽は人にとても慣れていて

小屋に入ると嬉しそうに肩や頭の上にのってきました。

 

飼育部の高学年が掃除のために鳥小屋に入ると、

やはり肩にとまったり、髪の毛をついばんだりします。

飼育部の子たちは、それがくすぐったくて、

ウヒャウヒャと言いながら掃除をしていましたね。

「いいなぁ~」「ぼくらも鳥小屋に入りたいなぁ」

と、低学年がうらやましがっていました。

 

 

今年の春先のこと、

近所のペットショップの店頭に

オカメインコの写真が貼ってあることに気づきました。

その写真を見て、学校の鳥小屋を思い出したのです。

 

冷やかし気分でお店に入ると、

飼育ケースの中の、白いオカメインコを見つけました。

眺めていると、お店のおじさんが話しかけてこられました。

 

「この子はね、まだ幼くて自分でエサが食べられないんよ。」

「こんなに大きいのに?」

「体は大きいけど、まだ数週間は給餌しないとね。こうやってね…」

 

と言って、鍋に粒エサと水を入れてコンロで軽く炊き、

粗熱をとったあと、スプーンで鳥の口に持っていきます。

オカメインコは何度もついばんでいました。

 

「喉がふくれてきたでしょ?ここに餌を溜めてるの。こうなったら、もう食べない。」

 

たしかに、おじさんの餌に見向きをしなくなりました。

 

そのあとも、オカメインコのことを、

詳しく、楽しく聞かせていただきました。

鳥小屋を思い出したことをきっかけに

「オカメインコを飼うのもいいな…」

と思いましたが…、

安易な気持ちで生き物は飼えませんね。

 

これからも、度々お店を覗いて、

おじさんの『鳥講座』を楽しませてもらって、

飼ってる気分を味わいたいと思います。