心まにまに

教育実習の思い出

大学生になった4人の卒業生から、

学校に電話がありました。

用件は、来年度の教育実習の受け入れ願いです。


電話で約束をしたあと、

各人が受け入れに必要な書類を持って来校しました。

小学校の先生になろうと思ったきっかけを尋ねたときに

「小学生時代の先生の影響です」

と返ってくるのは、素直にうれしいですね。

 

私も(ウン十年前に)母校の小学校で教育実習のお世話になりました。

ご指導いただいたK先生はベテランの女性の先生、

K学級、5年2組の子どもたちとも、すぐに仲良くなりました。

一緒に遊んだり、学んだり、あっという間の4週間を過ごしました。

 

そうそう、こんなことがありました。

ある日の昼休み、四人の男子と遊んでいて、

なんの流れか『こそばしあいっこ』に発展したのです。

「みんなで○○くんを攻撃~!」

「今度はみんなで□□くんを攻撃~!」

「みんなで神吉先生も攻撃~!」

「うわぁ、やめて~!」

と、完全に童心に返っていました。

 

その日の午後の学級会で、クラス委員の

「なにか、こまっていることはありませんか?」

という言葉に、四人の一人、Aくんが手を挙げ、

「昼休みに友だちにこそばされて、イヤでした。」

と発言。

「こそばしたのは、だれですか?」

「○○くんと、□□くんと、△△くんと、…神吉先生です!」

クラス全員が大笑い。なぜか、Aくんもお笑い。

 

「名前をよばれた人、立ってください。」

「反省していますか?」

クラス委員に問われ、四人そろって

「反省してます。こそばしてごめんなさい。」

クラス全員が、また大笑い。Aくんも、また大笑い。

K先生は苦笑…、恥ずかしい思い出です。

 

あとからAくんが言いました。

「あれ、冗談のつもりで言ったんやけど…、クラス委員が真剣に反応したから言わんとアカン雰囲気になってん。」

 


正直、自分の授業のことはあまり覚えていないのですが、

あの子とこんな話をしたとか、

こんな遊びを教えてあげたとか、

そういうことは、けっこう覚えているんですよね。

 

そして、

「やっぱり小学校の先生になりたい…」

と感じた四週間でした。

 

最後の日はお別れ会を開いてもらいました。


この手作りの猫のぬいぐるみは、

そのときにいただいたもの。

今でも、教員室のロッカーに入っています、

初心を忘れないために。