まだ若かった頃の話です。
初めてクラス担任となり、その後の数年間、
私には悩みがありました。
毎年、秋に行われる総合発表会の「舞台発表」のことです。
総合発表会の舞台発表は、
「演劇」「合唱」「合奏」「学習発表」「群読」と
いろいろな表現の方法がありますが、
私が取り組みたかったのは「演劇」。
既存の劇は、したくない。
台本は、自分で書きたい。
自分一人で、指導をしたい。
そんなこだわりがあるくせに、…知識も能力もない。
頑張って台本を書き、演劇指導をしましたが、
総合発表会が終わるたびに
「この発表で良かったのかな?」
と、モヤモヤとした気持ちが残ったものです。
そんなとき、
毎年、東京の成城学園初等学校で開催されている
「演劇教育夏季大学」のことを知り、参加させていただきました。
夏休みの3日間で、
演劇指導の基本、台本の書き方、
子どもが自己表現しやすい学級作りのノウハウなどを
たくさん教えていただきました。
この夏季大学には3年続けて参加しました。
参加するたびに
「これは、ぜひクラスで取り組んでみよう」
というアイデアに出会うことができました。
その後の総合発表会では教えていただいたことを活かし、
ご覧になった方から「楽しい発表でした」と言っていただけるようになり、
少しずつ、自信が持てるようになりました。

さて、この夏休み、
「日本私立小学校連合会 全国教員夏季研修会」
がリモートで行われます。

全国から1467名の私立小学校の教員が、
15の教科部会に分かれて参加します。
本校の教員も全員、参加します。
私も生活・総合部会に参加させていただくのですが…、
じつは、当研修会には数年前に、このような分科会が生まれたのです。

参加者名簿には、
あのときに教えていただいた重鎮の先生のお名前も。
…うーん、こちらも参加したい。
体が二つ、あればいいんですけどね。