心まにまに

完熟のゴーヤ

一週間だけ、

4年月組の担任を代行したときのこと。

 

休み時間に、ある女の子が窓の外を指して、

「先生、あそこにゴーヤがなってます。」

と教えてくれました。

 

4年月組の教室は、高学年棟の2階。

1階の花壇から伸びたゴーヤが2階に届き、

教室のベランダで実をつけたのですね。

そのゴーヤは完全に熟れた状態で、

きれいなオレンジ色をしていました。

 

「採ってみようか?」

と言うと、そこにいた子たちは

「ウン!」「採って~!」

 

そんなに喜んでくれるなら!…と、

私は、普段は出てはいけない窓を乗りこえてベランダへ。

オレンジ色のゴーヤを掴んだとたん、

「グジュッ…」とゴーヤの皮が破けてしまいました。

それと同時に、中から水のようなものが

ボトッ、ボトボト~ッ!。

 

見ていた子どもたちは

「うわ~!」「イヤだ~!」

と大騒ぎ。

 

熟れすぎて、皮が柔らかくなっていたようです。

破れたところから種がゴロゴロ出てきましたが、

血のような、真っ赤なゼリーに包まれています。

それを見て、さらに

「気持ちわる~い!」

「こっち持ってこないで~!」

 

採ってみようか、と尋ねたら、

あれだけ嬉しそうにしていたくせに…。

 


中には興味深そうに見る子もいたので、

窓枠の外、手の届くところに置いておきました。

「触ってもいいけど、口に入れちゃダメ。

 触ったら手を洗うように~。」

とだけ言って置いておきましたが…、

あのあと、観察したかなぁ?

 

熟したゴーヤの中の真っ赤なゼリーは

食べることができるそうですよ。

しかも、甘みがあるとか。

(でも、理科の先生によると、

 食べるのは少量がよいそうです。)


ちなみに、今日、そのゴーヤを見にいったら…

今度は、完全に干からびていました。

指でほじくると、たねが取れましたよ。

長さ1㎝ぐらい。

小さな亀のようで、かわいいですね。

これなら、子どもたちは

「ほしい~!」

って言うかな?

 

来年、植えてみることにします。