心まにまに

「絵をください」

先日のお昼休み、

二人の2年生の男の子が連れ立って

教員室の私のところへ来て、

「先生の絵をください」

と言いました。

 

「えっと‥、先生の絵というのは、

 私描いた絵ですか?

 それとも、私描いた絵ですか?」

「先生描いた絵です」

どうやら、私の肖像画はいらないようです。

まぁ、そうでしょうね。

 

突然のことだったので戸惑いましたが、

この『心まにまに』

過去に描いた挿絵から一枚ずつ渡すと、

「ありがとうございま~す」

と帰っていきました。

 

すると、次の休み時間に

2年生の女の子が一人でやってきて、

「教頭先生、絵をください」

と言いました。

 

‥さっきの男の子たちが教室で

「絵をもらっちゃった~」

と言ったのでしょうね。

 

「えっと‥、私描いた絵ですか?

 それとも、私描いた絵ですか?」

「先生描いた絵です!」

またもや、私の肖像画はいらないようです。

そりゃあ、そうでしょう。

 

「この中から好きなのを選んでいいよ」

と、挿絵をドサッと渡しました。

女の子はしばらく選ったあと、

一枚の絵を

「ありがとうございます」

と、持って行きました。

 

いえいえ、

「ください」と言ってもらえることが

私にとっては有り難いことです。

どうぞ、持っていってください。

 

担任を持っているときは、

この時期、サンタクロースの絵を描いて

クラスの子どもにあげていました。

その機会がなくなり、

少し残念な気持ちになっていたのです。

「絵をください」

と言いに来てくれた2年生に、

うれしい気持ちにさせてもらいました。