心まにまに
2022/06/28
たいへん、たいへん!
放課後の運動場の隅っこで、
2年生の男子がこんな状態でいました。
「なにしてるの?」
と尋ねると、
「教頭先生、たいへん、たいへん!」
ちなみに、子どもの「たいへん!」は、
本当に大変なときと、
まったく大変じゃないときの
両極端に分かれることが大概です。
「たいへんって、なにが?」
「あのね、この中にカエルがいる!」
地面の排水の穴の底に、
カエルがいると言うのです。
金属の格子網のフタがしてあるし、
暗くてよくは見えないと思うのですが、
「ケロ…」と声が聞こえた気がする、と…。
これは、
大変じゃないほうの「たいへん!」ですね。
子どもたちは
「ちょっと、僕が見るわ。」
「僕も見たいから、どいてよ~。」
と、場所取りになりました。
こんな感じです。
さて、どうするのかなぁ?と眺めていると、
1人の男の子が
「じゃあさ、一列に並んで順番で見ようよ。」
と、ナイスな提案。
他の子たちも、
「そうしよ!じゃあ、僕が1番」
「僕、2番!」
と、整列しだしました。
それが、この図。
最初に覗いた子が
「うわ、ほんまや、いる!」、
次の子も
「カエルや!」、
さらに次の子も
「いる、いる!」。
でもね、
1人1人の子どもによって
説明するカエルの姿がまったく一致しなくて、
おかしくて笑いそうになりました。
そこで、
「それって、カエルなのかなぁ。
本当はさ…、『ワニ』なんじゃない!?」
と言ってみると、覗いていた子が
「…ほんまや、ワニや!」
いやいや、それはないって!
子どもの大変じゃない「たいへん!」は、
ちょっとからかうと、たいへん面白いのです。