心まにまに

里の秋

しずかな  しずかな  里の秋

お背戸に  木の実の  落ちる夜は

ああ  かあさんと  ただ二人

栗の実  煮てます  いろりばた

 

斎藤信夫・作詞の童謡

『里の秋』の歌詞です。

 

秋の夜長、囲炉裏のそばで母と子が

「もう、煮えた?」

「まだ、もう少しですよ」

と、そんな言葉を

交わしているのでしょうか。

 

秋の童謡の中でも、

私はこの歌が好きです。

昨日、偶然にこの童謡を耳にして、

それからずっと

頭の中でリピートされています(笑)。

 

この童謡の一番の歌詞は

上に書いたとおりですが、

二番以降はあるのかと調べると、

三番まであることが分かりました。

ご紹介します。

 

あかるい  あかるい  星の空

なきなき  夜鴨(よがも)の  渡る夜は

ああ  とうさんの  あのえがお

栗の実  たべては  おもいだす

 

さよなら  さよなら  椰子の島

お舟に  ゆられて  かえられる

ああ  とうさんよ  ご無事でと

今夜も  かあさんと  祈ります

 

この童謡が作られたのは終戦の頃。

『椰子の島』というのは、

戦場となった南方の島のことですね。

この頃に作られた童謡には、

戦争を絡めたものが多くあります。

 

一番だけを聴いていると

ほっこりと

あたたかい気持ちになりましたが、

二番、三番を聴くと、

切なくなりました…。

 

かあさんと二人きりだった理由が

分かりました。