心まにまに

黄色い帽子

1950年代、

急速な自動車の普及にともない、

交通事故が全国で急増しました。

 

そのような中、

幼い子どもが事故に遭うことに

心を痛め、

なにか対策はできないか、と

頭を悩ませる一人の警察官が

和歌山県にいました。

 

彼は映画館で西部劇を見たとき、

オレンジ色のカウボーイハットが

遠くでも目立つことに気づきました。

 

早速、地域の小学生、幼稚園児に

様々な色の帽子を被ってもらい、

あらゆる条件の下で実験を繰り返し、

「黄色」が最も視認性が良いことを

確認しました。

地域の帽子屋と学校の協力を得て

完成した『黄色い帽子』は

和歌山県だけでなく、

子どもの安全を願う警察官の心と共に

日本全国に広がったのです。

 

今でも、入園や入学の際に、

黄色い帽子を子どもに贈る地域は

多いと聞きます。

 

反射材の入った靴やリストバンド、

腰にぶら下げるライトなど、

自動車に注意を促すグッズが

今ではたくさん見られますが、

すべては、この警察官が作った

黄色い帽子が始まりです。

 

9月21日(土)から30日(月)は

『秋の全国交通安全運動』の期間。

日没が早くなってきました。

子どもも、そして、大人も

交通事故に気をつけて

安全に過ごせますように。