ひばりっこブログ

アンパンマンに気付かされたこと

 私には,2歳半の娘がいます。2歳と言えば,第一次反抗期と言われる「イヤイヤ期」。自分の思い通りにいかなければ,何でも「イヤ!」と言います。私の娘は,今,この時期真っ只中です。 ところで,娘は「アンパンマン」が大好きで,いつでも彼女のヒーローです。実は毎朝,この「アンパンマン」が私にとっては困った存在になっています。朝起きて,顔を洗う時のタオルが「アンパンマン」でなければ,「顔は洗わない!」,着替えの洋服が「アンパンマン」でなければ,「アンパンマンじゃないと嫌だー!着ないー!」と言います。でも,タオルも洋服も数に限りがあるので,どうにかして言い聞かせながら納得させます。毎日時間がない朝に,「アンパンマン」が大好きだと言われると,結構大変です。大変だと思いながらも,毎日少ない時間の中で娘と関わることができることは,幸せだなあと日々感じます。 
 娘が生まれるまでは,全然「アンパンマン」に興味はなかったのですが,娘がアニメの「アンパンマン」をよく見るので,キャラクターや挿入歌を覚えるようになりました。「アンパンマン」の挿入歌で一番好きなものに,こんな歌詞があります。
 
    『何のために 生まれて 何をして 生きるのか 
     答えられないなんて そんなのはいやだ』
     
 私も小さい頃から何気なく口ずさんでいた歌詞なのですが,歌詞をよく読んでみると,とても幼児向けとは思えない,深い意味がある歌詞だということに気付きました。

        『何のために生まれてきたのか』

 アンパンマンは,自分が生まれてきたわけや自分の幸せが何なのか,知っているかのような歌詞です。だから,アンパンマンは強いし,負けないのかもしれません。また,アンパンマンは,いつも正しく前向きに生きています。時には,悪と戦い困っていたら自分を犠牲にしてでも助けています。
 私自身30数年生きてきましたが,実は真剣に「生きること」について考えたのは,娘がおなかの中にいることに気付いてからです。今の私がこうして元気でいられるのは,生んでくれた両親のおかげでもあるのですが,娘のおかげでもあります。娘のおかげで大きな病気も見つかり,治療することができ,娘のおかげで,人生で初めて,「もっと生きたい,生きなければならない」と思うことができました。人間,本当に死に直面すると,いろいろなことを考えるものです。
 本当の意味での「生きること」について考えたり,伝えたりすることは,難しいことですが,私たち大人は,子どもが生まれた時から深い愛情を注ぎ,子どもたちが大切にされていることをいつも感じられる環境を作らなければならないと思います。これは, これからも,私自身が,母親として,教師としても大事にしていきたいことです。