校長室の窓から

『親孝行の日』 に思う

 10月1日は創立記念日でした。小学校では2015(平成27)年から「親孝行の日」と命名し,学校をつくって下さった方々と,この学校に通わせてくれる家族に感謝する日にしました。
 学年に応じて,道徳の時間に学校ができた頃の話を学び,雲雀丘学園小学校に通わせてくれる父母に感謝する心の大切さについて学びます。学年によっては,手紙を書いたり,ビデオメッセージを送ったりしたようです。
 子ども達にとって親孝行の心が本当に分かるのはまだまだ先かも知れません。私自身,若い頃は,親に反発することも少なからずあり,親のありがたさが分かりかけたのが,一人暮らしを始めた頃でした。でも,今から思えば一人暮らしの頃も,今まで身のまわりのことをしてもらっていたのが,自分で全てやらなくてはならないことによるありがたさに気づいただけかも知れません。子どもに愛を注いでくれる親の存在を知り,愛情の深さを感じることこそ親孝行であるということが,長年,雲雀丘学園で教師を続けてやっと分かりかけてきたような気がします。

                                 

 

 私が幼い頃から親に言われてきたことに,「子どもが病気もけがもなく元気に過ごしてくれることが何よりの親孝行だ。」 ということを思い出しました。その意味では,私は親孝行かも知れませんが,病気やけがに強い身体に育ててくれたのは親です。親孝行をする以上に親が与えてくれたものの大きさや深さ,ありがたさを感じ,まだまだ「どんなことも りっぱにでき」る人にはほど遠いなぁと振り返る一日でした。