校長室の窓から

『書』の心 

 昨日から学年別の参観日が始まっています。保護者の皆様をお迎えするエントランスホールには,3年生と4年生の書き初めが展示されています。3年生は『友だち』,4年生は『明るい心』をそれぞれ書きました。4年生の篆刻も展示されていました。
 習字(書写)の毎時間の授業では,担当教師は,『心を落ち着けて書く』ということを大切に指導しています。子ども達も道具の扱いや用紙の使い方,後片付けなど学びの一環として取り組んでいます。
 書き初めは,古くは,平安時代から宮中で行われていたようです。江戸時代には庶民の間でも行われるようになり,新年に若水(元旦の早朝に初めて汲んだ水)で墨をすり,その年の恵方に向かって詩歌や文書を書く行事として広がっていきました。
 正月2日に1年の抱負や計画,おめでたい言葉をしたため,目標成就や新年をお祝いする意味を込めて書く年中行事として今も残っています。書き初めは15日前後の小正月まで飾っておき,その後「どんど焼き」でほかのお正月飾りとともに炊き上げ,字の上達をお祈りするのです。古くから伝わる書の心を大切にしたいものです。