心まにまに

『さ』

『さ』は、お米の神様です。

 

 

『さ』は春先になると地上に下りてこられ、決まった木の上にお座りになります。

そして、陽の光、風の向き、川の水の温み具合などから、米を作りはじめる時期を見極められます。

いよいよとなると、『さ』は自分が座っていた木に花を咲かせます。

その開花を合図に、人は米作りの準備にかかるのです。

このとき、神様がお座りになる木は『さ』の「鞍(くら)」となる木なので、「さくら」と呼びます。

 

お米そのものを『さ』と言うこともあるのですよ。

米作りに携わる女性を「さおとめ」と言うのも、その一つです。

 

ここからは私の推測ですが…、

日本酒の原料は米、つまり、『さ』。

それが「化けた」ものだから「さ化(さけ)」という。

私はそう信じているのですが、みなさん、どう思われますか?

 


さて、2年生が、ひばりの里の田んぼで「代かき」をしました。

「代かき」とは、水を張った田の土を柔らかくする作業、

これにより、稲はしっかりと根をはることができるのです。

泥の中をひたすら歩くという滅多にできない体験に歓声があがっていました。

みんな、転んだときのために「替えの下着」を持参しましたが、それを使わずに済みました、

よかった、よかった。

きっと、2年生の楽しそうな様子を『さ』は微笑ましくご覧になっていたことでしょう。

 

来週は、3年生がここで田植えをします。