心まにまに

見て、見て~!

私は、新任の3年間は

低学年の図工科の教員でした。

 

図工や音楽といった技能教科は、

子どもの好き嫌いがはっきりと分かれます。

どの子どもも満足する授業を創るには

「教材選び」が大切。

簡単なものでは達成感が得られず、

高い技能が必要なものは挫折感しか生まず、

さらに授業時間数も考慮すると…、

教材選びが最大の悩みどころでした。

 

それだけに、

「先生、見て!」

という声が授業中にたくさん聞こえたときは

ホッとしたものです。

子どもが「見て!」と言えるのは、

自分の発想に自信があるとき、

完成した作品に満足したときだからです。

また、「見て!」と言ってきた時の

教師の反応や、声の掛けようで、

子どもがさらに伸びることも学びました。

 

昨日、1年生の図工の授業を覗いてきました。

カラフルな紙を切って,折って、貼って

『ビー玉ころがし』を作っていました。

いきなり、ある男の子に

「見て!」

と腕をつかまれました。

「ここからビー玉をころがしたらね…」

と、自分の作品の説明をしてくれます。

「じゃあ、ころがしてみて!」

ビー玉は男の子の思い通りに転がりました。

すごくいい笑顔を向けてくれましたよ。

さらに、

「ここ、見て!」

指をさしたところには穴が開いています。

「ここにね、ビー玉をおいたらね…」

 

「クマさん!」

「あはは! おもしろ~い!」

 

ほかにも、たくさんの工夫を

1年生は教えてくれました。

子どもが満足する、いい授業でした。