ひばりっこブログ
2022/07/01
作図を楽しむ ~算数はスパイラル~ (5年生)
5年生の算数では「図形の合同」という単元の学習を進めています。
「合同な図形の性質」「三角形の作図」「四角形の作図」「多角形の内角の和」と進んでいくのですが。今回は作図についてご紹介します。
四角形は1本の対角線で2つの三角形にわけることができるので、三角形の作図ができれば四角形もかくことができます。平行四辺形のかき方を理解させたところで、様々な平行四辺形を作図させてみました。すると児童からこんな声があがり始めました。
C「これって、ひし形じゃないの?」
T「平行四辺形をかいてるんでしょ」
C「だって、ひし形だもん・・・」
T「じゃあ、証拠をだしてよ」
児童の作図をみんなに示すと
「ああ、だからひし形なんだ・・・」
①4つの辺の長さが等しい
②対角線が垂直に交わる
T「これって、はるか前に勉強したことなかったっけ?」
C「4年生でいろいろな四角形の名前や特徴を勉強した~」
この後2つの作図をさせました。やがて児童中心でまとめが進んでいきました。
私は児童に正方形のことを「KING OF 四角形」と言っています。
図形の学習は、3年生で二等辺三角形や正三角形の性質と作図、4年生で四角形の特徴、そして5年生で図形の合同と作図、6年生で相似・・・というように進んでいきます。今回は、三角形の作図ができ、四角形の特徴を理解していないと授業を楽しむことはできません。
小数のわり算を例にすると
3年生 九九の逆算(九九が分かっていないと無理ですよね)→整数÷整数(筆算、あまりもあります)
4年生 小数÷整数(わりきれない場合、あまりを出したり概数で表したりします)
5年生 整数÷小数、小数÷小数(小数÷整数に置き換えて計算します)
おわかりのように、4年生での「小数÷整数」につまづくと当然ながら「小数÷小数」でも苦しみます。
そして6年生では整数・小数・分数の混ざった四則混合計算、しかも計算の順序を考えなければならない計算問題を「正しく」「速く」「要領よく」解き進めなければなりません。宿題プリントでも、工夫すれば楽に正しく解決できるような計算問題に随時取り組ませています
特に算数は、積み上げてきた既習事項をツールとして次のステップへ進んでいく教科です。例えるならば、らせん階段のようなもので「スパイラル」と呼ばれます。
夏休みが近づいてきて、家庭学習の時間を作ることができると思います。自分は「スパイラル」のどの段から上り直す必要があるかを見つめ、補強するためのよい機会ではないでしょうか?