心まにまに

この虫の名前は?

「虫が苦手、触るなんてとんでもない、見るのもイヤ!」
という方は、このあとに登場する写真を手で隠すか、「薄目」でボンヤリと見てください。

 

いいですか?

 

 

 

 

では、本題。

 

 

先日、出かけた先で見つけた虫です。

 

体長は4~5㎝ほど。さて、この虫の名前が分かりますか?

昆虫に詳しい子は「マイマイカブリ」と答えます。似ていますが、マイマイカブリはもう少し胸が長いのです。

 

 

答えは「オサムシ」です。

 


ここで、手塚治虫さんのお話。言わずと知れた「マンガの神様」です。

 

手塚さんは幼少の頃から昆虫が大好きで、学校がお休みの日はお兄さんと昆虫採集によく出かけました。そして、捕まえた昆虫を観察したり、絵に描いたりしていました。そのなかでもオサムシに特段の興味を示し、スケッチを繰り返しました。

 

この昆虫スケッチの経験は、手塚さんの画力の礎となったことでしょう。また、昆虫を見つめる中で、生き物、命というものの神秘を感じ、のちに医師の道を目指すことになったのでは…というのは私の勝手な想像です。

 

手塚さんはオサムシへの愛が高じ、本名の「手塚治」に「虫」という字をつけ、「手塚治虫」の名前で漫画家としてデビューしました。

 


ここで、再びオサムシを見つめる…。

 

もしコイツが体にとまったりしたら、悲鳴一声、手で払いのける人がほとんどだと思います。私もその一人、でも、手塚治虫さんにとってのオサムシは、自分の分身とも言うべき大切な存在なのですね。

 

何に興味を持ち、何を大好きになるかは人それぞれ。その興味をずっと追いかけて、突きつめていくことで身につく力や、心があるということです。

 

お子さんが興味を持っていることは、何ですか?
それが「ん?」と思うものであっても、あたたかく見守ってあげてください。