心まにまに

旬とは…

料理研究家の土井善晴さんが、著書の中でおっしゃっていました。

 


「野菜や果物が、今、最もエネルギーを使っている部分をいただく、これを『旬』と言います。」

「春は芽のもの、夏は水のもの、秋は実のもの、冬は根のものと考えるのです。」

 


春は芽吹きの季節です。
植物は『芽』の部分に最もエネルギーを使います。
わらび、ぜんまい、ふきのとう、筍も、すべて芽。
春の芽は美味しいものばかりです。

 

秋、植物は『実』を太らせることにエネルギーを使います。
栗、柿、りんご、そういえば、米も秋の実。
秋の新米には特別な美味しさがあります。

 

冬は寒さに耐える季節。
芽や葉の生長は止まり、植物は『根』を肥やすことにエネルギーを使います。
たしかに、冬の野菜といえば大根、ごぼう、人参などの根菜が多いですね。

 

 

では、「夏は水のもの」とは、どういうことでしょう?

 

夏に種を太らせる植物は、種を日照りや乾燥から守らなければなりません。
そのために『水』を作り出すことにエネルギーを使うのです。
よい例はスイカ。小さな種をたっぷりの水分で守り、さらには分厚い皮で覆って蒸発を防いでいます。

 

 


私たちは野菜や果物のエネルギーを味わい、それを自らのエネルギーに変えているのですね。

 

 

先日、アメリカンチェリーをいただきました。
そう、これも暑い季節の「水のもの」、

アメリカンチェリーのエネルギーは、甘くて酸っぱいものでした。