心まにまに

友だち、ってさ…

(5年生の学級通信に、

 ある男子児童の呟きがありました。

 素直な、心のままの呟きに、

 私も素直に(お節介にも)

 返事を書きたくなりました。

 児童本人の承諾を得て、ご紹介します。

 心のまま…なので、児童も私も

 表記が雑であることはご容赦ください。)

 

5年男児の呟き

 …(略)

 友達が減っていくのに対して

 友達と仲良くなっていくスピードの方が

 ちょっとだけ早いから

 安心しようと思っても、

 ちょっとやから安心できない。

 本当に友達がいなくなったら結構困るから、

 友達募集中ダヨ。

 

 友達が減って困ることは

 数え切れないくらいあるけど、

 書こうと思ったらそんなに思いつかんくて、

 なんか悔しい。

 

 友達になってもらえそうな人を

 探すのから始めないとダメだけど、

 まず、手当たりしだいに

 友達作ろうとしてしまうから、

 全然できひん。

 みんな、どうやって友達作ってるんか

 アンケートとりたいくらい。

 今、遊んでるの、だいたい2年か1年の時に

 作った友達だけしかおらへん。

 

 一気に、友達作るの下手になった気がする。

 

私から

「友だち100人、できるかな!」

と、小学校に入学してきたころは、

「昨日は○○さん、

 今日は□□さんと友だちになった!」

と、言葉を交わせば、

もう「友だち」だったよね。

でも、高学年にもなると、友だちって

そんなに単純なものじゃないってことが分かる。

「アイツとは親友だ!」

とまで思っていたのに、

「あれ?なんかちがうかも…」

と気付くことも、ある。

だって、人は日々成長し、変化しているし、

とくに小学生の間はその変化は大きいしさ。

ケンカしたわけじゃなくても、

友だちと離れちゃうことって、あるよね。

 

友だちを作りたいって気持ち、

人とつながろうとする気持ちは大切、

それは言える。

だけど、

友だちは多ければいいってものでもない。

1、2年生の頃の友だちだけでも、

自分をさらけ出せる気の置けないヤツなら、

なぁんにも心配ない。

友だちは「数」じゃなくて「質」だから。

友だち作りに一生懸命になりすぎると、

つかれちゃうかもしれないよ。

 

それから、今は小学校とか、塾や習い事とか、

小さな集団の中で生活してるけど、

これからの長~い人生では

同い年だけじゃなくて、

いろんな年齢、いろんな生い立ちの人との

出会いが待ってる。

その中には

必ず友だちとなる人も出てくるから、

そこは期待しといてもらいたいなぁ。

 

で、それぐらいの歳になるとね、

友だちがいなくなったら困ることが

いくつも挙げられるようになるんだよ。

 

以上、これは先生としてじゃなくて、

う~ん…、

「人生のチョイ先輩」としての言葉かな。